大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和26(オ)502 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人弁護士和仁宝寿、同大沢憲之進の上告理由は末尾添付別紙記載のとお

りである。

按ずるに、論旨第一点に関する原判決中の部分は、大阪区裁判所昭和二一年(ハ)

第五四四号家屋明渡請求事件の原告訴訟代理人中村喜一弁護士が、右訴訟の目的物

件たる家屋の所有者Dの出征不在中の財産管理者であり且同人死亡によりその家督

相続を為した未成年者Bの親権者であるEによつて事実上選任されたものであつて、

右代理人と上告人との間に為された裁判上の和解契約は之をBと上告人との間に成

立したものとして無効とは解し難い旨を判示する趣意にあつたことが、その基礎と

する事実認定をその資料たる証拠の内容と対比することによつて看取し得られ、原

審の判断は正当であつて何等の違法は存しない。原審は更に右裁判上の和解契約は

訴訟法上も無効と為し難い旨を判示し、論旨第一点ほ原審の右見解を判例違反と主

張するけれども、前記趣意の認定事実に徴するときは原審の見解は、大審院昭和一

一年三月一一日言渡昭和一〇年(オ)二一四九号事件判決の示す見解を敷衍したも

のでありその趣意に反するものでなく、又右判決の如き「死者ノ相続人カ訴訟繋属

ヲ覚知シ」て居た場合を除外例とする大審院昭和一六年三月一五日言渡昭和一五年

(オ)七二三号事件判決にも反するものでないのであつて、此の点に関する論旨は

採用に由なく、其の他の論旨は凡て「最高裁判所における民事上告事件の審判の特

例に関する法律」(昭和二五年五月四日法律一三八号)一号乃至三号のいずれにも

該当せず、又同法にいわゆる「法令の解釈に関する重要な主張を含む」ものと認め

られない。

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よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 本 村 善 太 郎

裁判官小林俊三は出張につき署名押印することができない。

裁判長裁判官 島 保

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